中国政府が芸能人一斉逮捕

中国政府が芸能人一斉逮捕

きっかけは、7月31日に、人気歌手・俳優の吴亦凡(ご・えきぼん Kris)が、北京市公安局朝陽分局に拘留されたことだった。翌日から翌々日にかけて、吴亦凡のSNSやインターネットの登録番号は、すべて剥奪された。そして8月16日、公安(警察)は改めて吴亦凡を逮捕した。

中国メディアの報道によれば、7月22日に、北京市朝陽区の公安に、18歳の女性から通報があった。彼女は17歳の時、ミュージックビデオの主演を決める面接をするからと言われ、吴亦凡の自宅のホームパーティに来るよう呼びつけられた。そこで関係を強要されたというのだ。

彼女が騒ぎ出すと、吴亦凡の事務所から彼女の銀行口座に、50万元(約850万円)が振り込まれ、それで事を収めるように説得された。納得がいかなかった彼女は、50万元を返金し、警察に駆け込んだというわけだ。

彼女は公安に出頭する前にも、ネットやSNS上でこの問題を証言していて、中国で話題にはなっていた。だが正式に出頭したことで、共産党政権が本腰を入れて捜査を始めたのである。

その後、同様の被害者女性が数十人、名乗り出ていると、中国メディアは報じている。中国では珍しいことだが、こうしたニュースの多くが、 「公安のリーク」によるものと思われる。…

ファーウェイの創業者・任正非(じん・せいひ)CEOの長女・孟晩舟(もう・ばんしゅう)CFOをカナダが逮捕し、中国が直後に二人の在中国のカナダ人を逮捕した。うち一人には今年8月10日、遼寧省高級人民法院(高裁)が、死刑判決を確定させている。このラインで、中国当局がカナダ籍の吴亦凡を逮捕したということだ。

だが、 その後の中国当局の動向を見ていると、これは単なる「一俳優の事件」ではないように思える。もしかしたら、もっと大きな謀(はかりごと)が内在しているのではないか。

中国メディアの報道によると、 吴亦凡事件に絡んで、すでに15人のトップ級のスターや映画監督たちにも捜査の手が伸びているという。

15人とは、林俊傑、潘瑋柏、井柏然、范冰冰、包貝爾、何炅、六六、馬薇薇、蘇芒、李雪琴、揚紫、劉亦菲、徐静蕾、管虎、沈夢辰。范冰冰(ファン・ビンビン)は、2018年5月に脱税問題が発覚し、8億8000万元(約150億円)もの追徴課税を喰らったことは、まだ記憶に新しい。

8月26日、中国最大のビッグスターと言ってもよい女優の趙薇(ちょう・び)が、忽然と消えた。彼女の中国版ツイッター(薇博)のフォロワーは、8月30日現在で、8568万5694人もいるのだ。

彼女自身が消えたばかりか、ネット上で公開されている彼女の主演映画の多くも消えてしまった。中国メディアの報道によれば、彼女が経営する会社は1999年以降、14社もあるそうだが、それらの整理も始まったという。

消えてしまったのは、趙薇ばかりではない。今年4月に、脱税問題が発覚したトップ女優の鄭爽(てい・そう)は、8月27日、国家税務総局が、2億9900万元(約51億円)の追徴課税を命じた。これによって、彼女は芸能界から事実上、永久追放されてしまった。

もはや中国の芸能界は、戦々恐々である。トップスターたちは誰もが、 「明日は我が身」の心境だろう。

引用元:https://news-us.org/article-20210831-00163835096-china,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]

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